■第3四半期累計の販管費の総額は、前年同期比6億円増

 クリーク・アンド・リバー社 <4763> (JQS)の株価は、7日の第3四半期発表後、引け値ベースで6日の612円から20日の448円までほぼ一直線に下げている。第4四半期の巻き返しに期待したい。

 株式市場全体の地合いが悪いことのほかに、株価急落の要因の一つとしては、7日発表の第3四半期連結業績が、増収ながら減益だったことが挙げられる。

 第3四半期累計の販管費の総額は、当初計画していなかったプロフェッショナルメディアの子会社化、名古屋事業所の開設等の影響もあり、前年同期比6億円増であった。内訳は、人件費4.4億円増、広告宣伝費・販促費用1億円増、システム投資0.6億円増となっている。この6億円が利益の足を引っ張った結果、通期業績予想に対する進捗率は、売上高74%、営業利益67%、経常利益64%、純利益60%と利益面でやや低い進捗率になっている。このような状況が株価下落の要因と思われる。

 しかし、同社は、通期連結業績予想を当初予想通りに据え置いている。16年2月期通期連結業績予想は、売上高250億円(前期比9.0%増)、営業利益15億円(同15.7%増)、経常利益15億円(同13.6%増)、純利益8億円(同7.5%増)と増収増益で最高益更新を見込む。配当についても1円増配の7円の予定。

 通期連結業績予想を達成するためには、この第4四半期間(12月~2月)で、売上高64億21百万円、営業利益4億90百万円、経常利益5億28百万円、純利益3億13百万円を確保する必要がある。

 前期15年第1四半期(3月~5月)の業績は、売上高60億92百万円、営業利益5億78百万円、経常利益5億83百万円、純利益3億49百万円であったので、売上高を除き、利益面では今期第4四半期業績予想(12月~2月)を上回っている。もし、第4四半期で、前期の第1四半期並みの利益を確保できたとすると、通期連結業績予想を達成できる。

 しかし、過去3年の4半期別の業績を振り返ると、第4四半期の営業利益が第1四半期の営業利益を上回った例はない。第4四半期に新たに加わる売上がないと通期連結業績予想の数値達成は困難である。

 以下、従来の事業の業績に加え、第4四半期から新たに業績に貢献するものを同社の広報担当者にうかがった。

■第4四半期からの動向

 12月からスタートした3DリアルタイムバトルRPG「戦国修羅SОUL」がある。既に、60万ダウンロードを超えているが、更に売上が伸びるような施策を行っている。

 更に、4月に連結子会社化した広告専門の求人サイトを運営するプロフェッショナルメディア。サイトを9月にリニューアルし、第4四半期に収益化を見込む。

 新規エージェンシー事業では、「プロフェッサー」、「シェフ」の立ち上げが完了し、4半期からの売上が見込める状況となっている。プロフェッサーエー・ジェンシーは、大学教授を目指し、大学で研究を行っている研究者にターゲットをあてたもの。契約期間内での短期的な目標と成果が求められる傾向が強く、日本の科学技術者の能力を生かし切れていない状況。そのような問題を解決するために、プロフェッサー・エージェンシーを開始。7月に立ち上げ、実際にデータベースが出来上がった10月から既に百数十名のプロフェッサーが登録。契約が決まり始めていている。大学が行っている研究と企業の新規事業で親和性のある大学と企業のマッチング、研究室の紹介なども行う。
 
シェフ・エージェンシー事業については、数百件のオーダー数があることから来期以降の業績貢献への下地が進んでいる。同社のこれまでの経験で、決定者が出始めると事業展開スピードが加速する傾向があるという。

 名古屋の事業拠点は、これまで行っていなかった、遊技機の機械からソフト制作、コンサルまで、事業領域を広げたことから新たな収益が見込める。既に案件が決まっている。

 以上のように、第4四半期から新たに見込める案件があることから、今後の事業展開次第では、通期業績予想の数値を達成することも可能と思われる。

 株価は、急落したが、当社の業績は、これまで最高益更新ペースで推移している。この流れは、変わらないものと予想される。今期は、計画以外の先行投資もあり、第3四半期が減益となっているが、投資は、第3四半期までで、第4四半期から収穫の時期となるため、巻き返しに期待したい。

 株式市場の地合いが悪いことは、見方を変えれば、投資のチャンスといえる。20日の株価448円は、安値圏にある。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)