シンプロメンテ <6086> (東マ)は店舗設備・機器メンテナンスサービスを展開している。1月14日発表の16年2月期第3四半期累計(3月~11月)連結業績は大幅増益となり、利益は通期予想を超過達成した。通期増額の可能性が高いだろう。また配当予想の増額と株主優待制度の導入も発表した。株価は昨年来高値更新の展開で14年6月の戻り高値も射程圏に入った。収益改善基調を評価して上値追いの展開だろう。

■店舗設備・機器メンテナンスサービス

 大手飲食・小売チェーンを主要顧客として、店舗における内外装および各種設備・機器(厨房機器、給排水・衛生設備、空調・給排気・ダクト設備、電機設備、照明機器、ガス設備、看板、自動ドア・ガラス・鍵・シャッターなど)の不具合を解決するメンテナンスサービスを提供している。

 全国の店舗から24時間365日、修理・メンテナンスの依頼を受け付け、依頼の種類・地域・内容などに応じて、全国のメンテナンス協力業者(メンテキーパー)から適切な業者を選定・手配し、店舗の設備・機器等の不具合を解決する。

 事業区分はワンストップメンテナンスサービスとメンテナンスアウトソーシングサービスとしている。

 ワンストップメンテナンスサービスでは、各種設備・機器の突発的なトラブル発生時に対応する緊急メンテナンスサービスを主力として、各種設備・機器の点検・整備・洗浄・清掃を定期的に行う予防メンテナンスサービスも提供している。

 メンテナンスアウトソーシングサービスでは、当社のメンテナンス体制を厨房機器メーカーにOEM的に提供することで、メーカーのメンテナンス業務のサポートを行っている。

■メンテナンス実績が評価されて売上は順調

 15年2月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(3月~5月)9億80百万円、第2四半期(6月~8月)12億66百万円、第3四半期(9月~11月)10億77百万円、第4四半期(12月~2月)9億84百万円で、営業利益は第1四半期12百万円、第2四半期59百万円、第3四半期14百万円、第4四半期19百万円だった。

 また15年2月期の売上総利益率は20.9%で14年2月期比1.8ポイント低下、販管費比率は18.5%で同0.8ポイント上昇、ROEは8.7%で8.1ポイント低下、自己資本比率は52.2%で同2.0ポイント上昇した。そして配当性向は36.7%だった。

 15年2月期は外注費などの原価上昇、新規顧客での早期シェア確保のための営業的な価格政策などで売上総利益率が低下し、将来の受注拡大を見据えた人員確保による販管費の増加などで大幅減益だったが、メンテナンス実績が評価されて売上面は順調のようだ。そしてメンテキーパー網の再整備などで収益改善を進めている。

 なお15年8月末時点で、顧客店舗数は全国合計2万5525店舗(外食業界が1万8944店舗、物販・小売業界が5849店舗、美容・介護業界が671店舗、その他が61店舗)で、メンテキーパー数(延べ企業数)は全国合計4868社(厨房機器関連が678社、給排水関連が820社、空調・ダクト関連が622社、電気関連が526社、ガス設備・開口部・外構・内外装・その他が2222社)となった。

■16年2月期第3四半期累計は大幅増収増益

 1月14日に発表した今期(16年2月期)第3四半期累計(3月~11月)の非連結業績は、売上高が前年同期比16.0%増の38億53百万円で、営業利益が同2.3倍の1億92百万円、経常利益が同2.3倍の1億92百万円、そして純利益が同2.4倍の1億20百万円だった。

 売上面では主力の緊急メンテナンスサービスが、既存顧客の取引アイテム拡大、および取引エリア拡大による新規顧客獲得などで受注が順調に増加した。利益面では増収効果に加えて、業務効率向上効果なども寄与した。売上総利益率は22.0%で同1.4ポイント上昇、販管費比率は17.0%で同1.1ポイント低下した。

 四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(3月~5月)11億12百万円、第2四半期(6月~8月)14億94百万円、第3四半期(9月~11月)12億47百万円、営業利益は第1四半期46百万円、第2四半期95百万円、第3四半期51百万円だった。

■16年2月期大幅増益予想、第3四半期累計高進捗率で通期増額の可能性

 今期(16年2月期)の非連結業績予想は前回予想(4月14日公表)を据え置いて、売上高が前期比5.7%増の45億53百万円、営業利益が同51.8%増の1億58百万円、経常利益が同51.0%増の1億59百万円、純利益が同32.1%増の93百万円としている。

 売上面では新規顧客獲得に向けた継続的な営業活動、取り組みが限定的な既存顧客への修理・修繕業務のアウトソーシング化推進、メンテナンスサービス提供の対象業界の拡大などの効果を見込み、売上総利益率は同1.2ポイント上昇の22.1%、販管費比率は同0.1ポイント上昇の18.6%を想定している。

 利益率改善に向けてメンテキーパーのさらなる整備と再編、人材教育プログラム導入による継続的な社員のスキル向上と業務効率向上、既存システムのパフォーマンスアップに向けた継続的な改善を推進する。また顧客満足度向上に向けてサービス提供スピードを上げる業務プロセスの再構築、メンテナンス道場を軸とした顧客サポートメニューの強化にも取り組む方針だ。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が84.6%、営業利益が121.5%、経常利益が120.8%、純利益が129.0%で、利益は超過達成している。通期業績の会社予想は増額の可能性が高いだろう。メンテナンス業務のアウトソーシング化の流れも背景として、飲食店向けを中心に依頼件数は増加基調であり、業務効率改善も寄与して収益改善基調だろう。

■16年2月期配当予想の増額と株主優待制度の導入を発表

 1月14日には今期(16年2月期)の配当予想の増額修正と、株主優待制度の増入も発表した。

 配当予想は前回予想(4月14日公表)に対して期末10円増額して年間25円円(期末一括)とした。前期との比較でも10円増配で、予想配当性向は46.3%となる。株主還元方針は、長期的かつ総合的に株主利益の向上を図り、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としている。

 株主優待制度については、毎年2月末現在の1単元(100株)以上保有株主を対象として、16年2月期末から開始する。優待内容は、100株以上300株未満保有株主に対して全国共通食事券「ジェフグルメカード」1000円相当分、300株以上保有株主に対して全国共通食事券「ジェフグルメカード」3000円相当分を贈呈する。

■アウトソーシング化の流れで中期成長期待

 中期成長に向けた重点戦略としては、既存サービスの提供手法の多様化、他社との協業による新サービスの開発、メンテナンス研修を軸としたサポートメニューの強化も推進する。

 ワンストップメンテナンスサービスでは、外食業界以外の物販・小売、理美容、教育、医療・介護、宿泊・娯楽などの業界にも新規顧客開拓を推進する。メンテナンスアウトソーシングサービスでは、サービスをOEM的に提供する企業の増加を目指すとともに、個人経営店舗向けの提供も視野に入れてシェア拡大を図る方針だ。

 外食業界や小売業界などでは、店舗の老朽化や人手不足の深刻化、店舗の衛生環境改善や従業員の労働環境改善に対する意識の高まりも背景として、メンテナンス業務のアウトソーシング化が一段と進展することが予想される。新規サービス開発なども寄与して中期的に収益拡大が期待される。

■株価は昨年来高値更新の展開、14年6月の戻り高値も射程圏

 株価の動きを見ると、昨年来高値更新の展開となり、1月19日には前日比98円(6.86%)高の1528円まで上伸する場面があった。16年2月期第3四半期累計の大幅増益、通期予想に対する高進捗率、配当予想の増額修正、株主優待制度の導入も好感した。

 1月19日の終値1440円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS54円06銭で算出)は26~27倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS481円22銭で算出)は3.0倍近辺である。時価総額は約25億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が10%を超えて目先的な過熱感もあるが、週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドの形だ。14年6月の戻り高値1635円は射程圏であり、目先的な過熱感を冷ましながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)