トーソー <5956> (東2)はカーテンレール類・ブラインド類の大手である。中期戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として高付加価値商品拡販などの施策を強化している。株価は12月25日に下押す場面があったが素早く切り返している。地合い悪化の中でも堅調な動きだ。16年3月期減益予想の織り込みが完了して0.5倍近辺の低PBRを見直す動きを強めそうだ。なお1月29日に第3四半期累計(4月~12月)の業績発表を予定している。

■カーテンレール類・ブラインド類の大手

 カーテンレール類やブラインド類の大手である。室内装飾関連事業を主力として、ステッキなど介護用品事業も展開している。なお国内市場シェアはカーテンレールが約50%、ブラインド類が約15%である。

 中期戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、高付加価値商品の拡販、インテリアトレンドに合わせた特長ある商品や省エネ・節電対応など新商品開発のスピードアップ、コスト競争力の強化、ホテルや商業施設など非住宅分野における需要の取り込み、大型物件の獲得や新興国の消費需要取り込みによる海外売上高の拡大、新規領域としての介護用品事業の拡大などの施策を強化している。

 円安に伴う原材料価格上昇に対応して、15年7月6日受注分からカーテンレールおよび関連部品の価格改定を実施し、15年10月5日受注分からデザインブラインドおよび関連部品の価格改定を実施した。

■住宅関連市場の影響受ける収益構造

 15年3月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)53億10百万円、第2四半期(7月~9月)55億38百万円、第3四半期(10月~12月)53億38百万円、第4四半期(1月~3月)62億81百万円、営業利益は第1四半期9百万円、第2四半期2億25百万円、第3四半期1億04百万円、第4四半期4億67百万円だった。

 新設住宅着工件数やリニューアル需要など住宅関連市場の影響を受け、第4四半期の構成比が高い収益構造である。15年3月期の売上総利益率は41.0%で14年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は37.5%で同0.3ポイント上昇、ROEは3.2%で同1.2ポイント上昇、自己資本比率は52.7%で同3.0ポイント上昇した。配当性向は30.4%だった。

■16年3月期第2四半期累計は最終赤字、台風18号の影響で特別損失計上

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月~9月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.4%減の103億66百万円、営業利益が同76.6%減の52百万円、経常利益が同77.1%減の51百万円、純利益が68百万円の赤字(前年同期は6百万円の黒字)だった。

 住宅関連市場が本格回復に至らず、円安に伴う輸入原材料価格上昇も影響した。さらに台風18号の影響による鬼怒川決壊で協力工場の一部の生産設備および資材(当社資産)が冠水する被害を受けたことも影響して減収減益、最終赤字となった。売上総利益率は40.7%で同0.1ポイント低下、販管費比率は40.2%で同1.5ポイント上昇した。特別損失では災害による損失1億13百万円を計上した。

 セグメント別の動向を見ると、室内装飾関連事業は消費増税後の落ち込みからの回復遅れや水害による販売機会喪失などで、売上高が同4.7%減の101億86百万円、営業利益が同79.0%減の47百万円だった。その他事業はステッキを中心とした介護関連用品の販売活動強化で売上高が同12.6%増の1億80百万円、営業利益が5百万円の黒字(前年同期は0百万円の赤字)だった。

 なお四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)48億93百万円、第2四半期(7月~9月)54億73百万円、営業利益は第1四半期1億69百万円の赤字、第2四半期2億21百万円だった。第2四半期は第1四半期との比較で増収増益だった。

■16年3月期は増収・減益予想だが下期の挽回期待

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(10月30日に減額修正)は、売上高が前期比2.4%増の230億円、営業利益が同10.6%減の7億20百万円、経常利益が同10.7%減の7億円、純利益が同13.1%減の3億円としている。

 住宅関連市場の本格回復の遅れ、円安による輸入原材料価格の上昇などに加えて、台風18号に伴う災害損失1億13百万円計上も影響する。配当予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。予想配当性向は35.0%となる。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が45.1%、営業利益が7.2%、経常利益が7.3%と低水準である。ただし第2四半期は第1四半期との比較で増収増益だった。製品価格改定効果も寄与して第3四半期(10月~12月)以降の挽回が期待される。

■株主優待で積極還元姿勢

 株主優待制度を実施して積極還元姿勢を示している。毎年3月31日現在で1単元(100株)以上保有株主に対して1000円相当の優待品、10単元(1000株)以上保有株主に対して3000円相当の優待品を贈呈する。優待品はギフトカタログに掲載された旬の食材や生活用品等の中から1点を選択する。また環境保全活動の一環として、インドネシア共和国における「植林活動への寄付」も設けている。

■株価は地合い悪化でも堅調、低PBRを見直し

 株価の動きを見ると、490円~500円近辺でモミ合う展開だ。12月25日に468円まで下押す場面があったが、素早くモミ合いレンジまで切り返している。地合い悪化の中でも堅調な動きだ。

 1月7日の終値494円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS28円56銭で算出)は17~18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.0%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1091円41銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約59億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線突破の動きを強めている。16年3月期減益予想の織り込みが完了して0.5倍近辺の低PBRを見直す動きを強めそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)