ドル円はアジアや欧州株が大幅安だったことから急落。欧州市場では118円70銭まで下げたが、NYでは119円台で推移。大幅に下げた株価が下げ幅を縮小したことで119円45銭近辺で引ける。

 ユーロドルは続落。ユーロ円などの売りが活発だったこともあり、ユーロドルは1ヶ月ぶりに1.07台後半まで売られる。

 株価は大幅に続落。中国景気の鈍化を示す経済指標に加え、ISM製造業景況指数が2ヵ月連続で「50」を下回ったことで、ダウは一時400ドルを超える下落。引け際にはやや反発したものの、276ドル下落し、昨年から3営業日連続で100ドルを超える大幅な下げが続く。

 債券相場は続伸。株安や、景気鈍化の指標を受け買い物を集める。長期金利は2.23%台まで低下。

 ドルが売られたことで金は大幅に上昇。原油は中国の経済指標を受け続落。

12月ISM製造業景況指数 → 48.2

 
ドル/円119.00 ~ 119.50

ユーロ/ドル1.0782~ 1.0907

ユーロ/円128.67 ~ 129.86

NYダウ -276.09 → 17,148.94ドル

GOLD  +15.00 → 1,075.20ドル

WTI  -0.28   → 36.76ドル

米10年国債  -0.032  → 2.237%

 
本日の注目イベント

日   12月マネタリーベース
独   独12月雇用統計
欧   ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
英   英12月サービス業PMI

 
 金融市場は2016年の先行きを予感させるような波乱に満ちたスタートを切りました。昨日の東京時間では、日経平均株価が一時600円を超える下げを見せ、ドル円も120円を切ると下げ足を早め、119円台半ばまで下落。欧州タイムでは118円70銭までドルが急落する場面もありました。

 中国の製造業PMIが予想を下回ったことや、上海株式市場ではサーキットブレイカーが発動されたことで、日本株が急落し、円が買われたようです。もっとも、NYダウは昨年30、31日の2日間で、300ドルに迫る下げを演じたことで、既に日本株が下げる予兆もあり、結局今年も、米中の経済指標や金融市場の動きに、大きく影響されることになりそうです。

 日欧で株価が急落した流れを受けたNYでは朝方から株価は下げ、ダウは一時400ドルを超える下げを見せ、1万7000ドルの大台を割り込む場面もありました。ただ、ドル円は118円台後半から119円台まで反発したことから、引け値では276ドル安に留まっています。

 原油価格も、サウジアラビアがイランとの国交断絶を発表したことで、アジア時間では買いが優勢となり反発したものの、中国景気の鈍化が意識され、NYでは結局昨年末比下落して取引を終えています。ドル円は昨年10月中旬以来となる118円台半ばまで下げ、NYダウも一時は1万7000ドル割れとなるなど、今年の相場も波乱含みです。特に中国の景気動向には、今後も一喜一憂させられることになり、さらに今年は地政学的リスクが極めて高い状況が続きます。

 基本的には、米国が今年追加の利上げが出来ない状況にならない限り、金融政策の差がドル円をサポートする構図は変わらないと予想していますが、中東などの混乱から原油価格が乱高下し、そのたびに円が買われる事態は避けられそうもありません。一部には米国一国が世界の景気を牽引できるはずもなく、いずれは中国や欧州景気鈍化の影響を受け、失速するという見方もあります。その可能性もなくはありませんが、個人的にはそのような事態は極めて低いという見立てです。雇用を中心に米景気の緩やかな拡大は続くと見ています。

 世界的な株安連鎖が始まったことから、今日の東京株式市場も売りが優勢の展開でしょう。ただドル円が目先118円台半ばで下げ止まったことから、昨日のような大幅な下げはなさそうです。注目はサーキットブレイカーが発動され取引が停止された中国株が、さらに下げるのかどうかという点です。昨日のような大幅下げを見せるようだと、日本株のもう一段の大幅な下げがあるかもしれません。目先、118円台半ばは「短期的な底値」を見たようにも思えますが、まだ安心はできません。本日のドル円は118円70銭~119円80銭程度を予想します。

 昨日この欄でも述べたように、これまで強力なサポートだった120円を大きく割り込んだことで、今度は120円が上昇を阻むレジスタンスになる可能性が高いと思われます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)