日本のコンシューマーエレクトロニクスの大企業がかつての力を失ったのはなぜか――。中国メディアの前途財富網は同テーマに対する分析を伝え、主要な原因の1つは日本企業がソフト開発を重視しなかった点にあると論じた。

 記事は日本のコンシューマーエレクトロニクスの大企業がかつてハード開発の点で世界最先端の技術を有していたことに言及、こうした成功体験から、日本企業はハード開発を重視することこそが国際競争で生き残る鍵であると認識し、「その戦略に固執するようになった」と主張した。

 しかし、現代のコンシューマーエレクトロニクスは、ハードではなくソフトウェア全盛の時代であり、現在のハード開発はソフト開発のうえで展開されていると言える。「まずソフトありき」ということだ。したがって「まずハードありき」の日本企業はソフト開発を重視しなかったがゆえに、世界の流れに完全に出遅れてしまったと主張している。

 さらに、こうした「まずハードありき」とする考え方には、日本企業のある欠点が反映されていると主張。それは消費者および消費者心理についての研究が極めて不足しているという欠点だ。消費者が求めるものが何かよく分かっていないなら、どれだけハード開発に力をいれてもまったくの無駄になる。レストランにステーキを食べに来た消費者に美味しいうどんを提供したとしても満足してもらえないということだろう。

 さらに記事は、消費者中心にソフト開発を行うというのは、単に消費者が求めるものを調査し、それをそのまま提供する行為ではないと強調。レストランで注文を聞き、その注文どおりに料理をつくり、提供するという方法では「間に合わない」のだ。コンシューマーエレクトロニクスのように移り変わりのスピードの速い業界では、料理をテーブルに運んだときにはすでに消費者は新しい別のものを求めている。新製品を見たときにワクワク感が生じるような消費者の気持ちを先取りした製品開発を心がける必要がある。

 結論として日本企業は「まずハードありき」を捨て、消費者の気持ちを先取りしたソフト開発を重視する必要があると記事は述べている。さらに、ハードを極めさえすれば消費者はついてくるとする考えは「冷たくて傲慢」であるとしている。鍵は「あたたかい真のサービス精神」から生じる消費者を軸とした製品開発ということかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)