日本には老舗企業が多く、100年以上続く老舗企業数は世界最多だ。日本製品は品質の高さで世界で高く評価されているが、それは企業の安定性とも関係があると言えそうだ。

 中国メディアの中国家電市場網は9日、「メード・イン・ジャパンから何を学べるか?」と題する記事を掲載し、中国製品と中国企業が競争を生き抜くためには、国民感情をひとまず置いて、日本企業の精神と理念から学ぶべきではないかと問いかけた。

 記事は日本企業から学ぶべき点を4つ挙げている。まずは、「匠の精神」だ。近年の中国では日本の「匠の精神に学べ」という論調は多いが、同記事も同様の主張を繰り返している。日本人の口に合う炊きあがりを追求するため、日本各地の寿司職人にご飯を試食させたり、非常に長い時間を研究開発にかけ、一切の妥協なく製品を開発したという炊飯器メーカーや、300年も続く麩の専門店に見られる職人気質を紹介し、「こうした匠の精神が日本を強国にしたのだ」と評した。

 次に、日本企業は「小さくて美しいこと」を大切にしていると分析。中国人が考える「企業が生き残る唯一の方法は大きさと速さを追求すること」という考え方とはまったく違っており、日本企業の考え方こそ「中小企業の理想の姿」と評価。さらに日本のある中小企業の「価格・規模・品種で勝負するべきではなく、技術・品質・財務で勝負するべきだ」という企業理念を紹介したうえで「素晴らしい」と称賛した。

 3つ目の点は、日本の老舗企業に共通して見られる「利益の前にまごころ」の理念だ。企業は社会のものという意識があるため、社会の信用度や、顧客の立場になって考えることを重視していると分析。さらに4つ目として「家業の伝承」を挙げた。中国では「富は3代続かず」ということわざの通り、人知れず消えていく企業も多いのだが、「日本の家族企業は精神・理念・人材を上手に継承している」として称賛、「土地や財産は減ることもある相対資産だが、会社の社会的信用や社員同士・家族同士の絆は絶対資産だ。この絶対資産があれば、何があっても再起できる」との日本人経営者の言葉を紹介している。

 日本製品もかつては「低品質」と評価される時代があった。それは戦後当時の話であり、技術力が向上するにつれて日本製品の品質も向上した。現代の中国製品も「低品質」と評価されることが一般的だが、これはかつての日本製品と同じように技術力の問題なのだろうか。もしかしたら、現在の中国製品の品質は作り手である中国人の気質に起因するものかもしれず、短期的な利益を求めがちな中国の人びとにとって「匠の精神」はなかなか受け入れがたいものかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)