ドル円はリスクオフの流れが強まったことから、122円72銭まで売られる。原油価格が36ドル台まで下落したことで、株価も下げ、円を買い戻す動きが強まった。

 ユーロドルは小幅に反発。ドルが売られたことで、1.09台前半までユーロ買戻しが進む。ECBの緩和策発表後は、ユーロの先安感と買い戻しのせめぎ合いが続く。

 株価は続落。原油価格が36ドル台まで売られたことで、エネルギーや素材関連銘柄が売られる。ダウは162ドル安の1万7500ドル台に。

 債券相場はほぼ横ばい。長期金利も2.22%台と前日と同水準。

 金は小幅に反発。原油価格は一時36ドル65セントまで売られた後、やや値を戻し37ドル51セントで引ける。


ドル/円122.72~ 123.10

ユーロ/ドル1.0863~ 1.0903

ユーロ/円133.49 ~ 133.95

NYダウ -162.51 → 17,568.00ドル

GOLD  +0.10 → 1,075.30ドル

WTI  -0.14  → 37.51ドル

米10年国債  -0.0001  → 2.227%

 
本日の注目イベント

中   中国 11月消費者物価指数
中   中国 11月生産者物価指数
独   独10月貿易収支


 NYのWTI原油先物市場では原油価格が下げ止まらず、一時は36ドル65セントまで売られました。NY株式市場では、原油安を嫌気してエネルギーや素材関連銘柄が幅広く売られ、ドル円はリスクオフから円を買い戻す動きが強まり、122円72銭まで円高が進みました。もっともドル円は、このところの膠着感は払拭できず、その後は123円台まで戻しましたが、122円台後半で引けています。

 原油価格はその後値ごろ感から37ドル台まで戻していますが、ファンドなどが先物で売り建てを増やしており、原油の動きが為替や、株式、あるいは債券市場にも影響を与える展開になって来ました。専門家の見方では30ドル程度まで下落する可能性があるという見立てですが、これ以上下げると、「オイルマネー」の大幅な減少につながり、サウジなど生産コストの低い国々にも財政への影響が避けられなくなります。しばらくは「燃える水」の行方に注目が集まりそうです。

 それにしてもドル円は動きません。ここ1ヶ月の値幅は1円50銭程度で、先週からは123円の攻防が続いています。来週のFOMCで利上げが実施されれば、タイミング的にも多くの欧米のトレーダーたちは「クリスマス休暇」入りすると見られます。一部には今年は予算を達成できていないトレーダーが多いことから、最後まで市場に参加して、「悼尾の一振」にかけるのではと言った見方もありますが、残っていても勝てる保障はないわけで、そこは割り切ってバケーションを取る人が多いと見ています。そうなると、ここからは2016年の相場をどう読むかのということが重要になってきます。

 ブルームバーグによると、米大手2社は2016年は円が強くなると予想していることを伝えています。それによると、JPモルガンとモルガン・スタンレーは、過去4年でドルに対して40%下落した円は下げ止まり、来年は主要通貨に対して上昇すると予想しています。

 その理由としてあげているのが、日本の経常収支の黒字額が増加することで、日銀による景気刺激策を通じた通貨押し下げの効力が鈍っているためとし、1年間日銀のバランスシート拡大につながる緩和措置は予想しないとしています。原油価格の大幅低下で、原油代金やLNGの代金が劇的に減少することも想定され、一方で自動車など、輸出の拡大傾向が見込めます。ただ、中国や欧州の景気見通しが不透明なことから、輸出が拡大傾向を維持できるかどうかは予断を許しません。

 本日のドル円は122円50銭~123円30銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)