中国の自動車市場において、これまでもっとも支持されてきたメーカーはフォルクスワーゲン(VW)と断言しても良いだろう。VWの排ガス不正という問題は起きたものの、ドイツ車全体に対する中国国内の評価は高く、「神車信仰」という言葉が存在するほどだ。

 しかし、中国メディアの今日頭条は27日付で、日本車の安全性や信頼性をデータに基づいて高く評価し、安全性はドイツ車が一番だとする中国メディアの「信仰」には根拠がないと主張した。

 記事は、車を選ぶうえで何よりも重要なのものは「安全性」と「信頼性」であると指摘。「安全性」とは交通事故の発生時に運転手と第三者の命を保護するための性能であり、「信頼性」は簡単に言えば「故障やトラブルが少ない」ということだ。運転中、車が突然故障すれば人命にかかわる事故につながりかねない。したがって、これら2つの条件は車選びの際の最優先項目であるとする記事の主張は至極当然といえるだろう。

 では、日本車が「安全性」と「信頼性」という2つの条件を満たしていると判断するうえではどのような証拠があるのだろうか。記事は、安全性についてはIIHS(米国道路安全保険協会)が日本車に高い評価を与えていると紹介。米国で販売された2015年モデルのうち、衝突安全性の最高評価「Top Safety Pick+」を得たのは33種、そのうちの23種が日本車だったと伝えた。

 また信頼性について記事は、米消費者団体専門誌の「コンシューマー・リポート」が日本車にやはり高い評価を与えていると指摘。コンシューマー・リポートが15年10月に発表したブランド信頼調査によれば、1位はレクサス、2位はトヨタ、3位アウディ、4位マツダ、5位富士重工業のスバルだった。

 記事は日本車は「安全性」と「信頼性」という2つの条件を満たしているうえに、スポーツ、セダン、SUV、クーペなど様々な車種を選べることを強調、欲しいと思う車種が手に入らないことはないと伝えている。さらに結論として「中国のカーメディアにはドイツ車信仰の偏った見方が存在している。安全面の点でドイツ車が他のメーカーより優れているという主張に根拠はない」と主張した。

 人命を最優先に考えた日本車は、信頼のおける評価機関から認められている。そして日本車の安全性には確かな根拠があるとする今日頭条の記事のような視点で日本車を評価する中国メディアは増えつつある。政治や歴史的な背景から、世界のほかの市場とは異なり、中国では日本車が圧倒的な存在感を示しているとは言い難い状況にあるものの、中国の消費者が日本車の安全性と信頼性を理解した時、日本車の中国における地位は盤石なものとなろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Olexandr Moroz/123RF.COM)