中国メディアの金融界は22日、中国の2015年7-9月期における経済成長率が6.9%にとどまり、中国経済の減速が鮮明となっていることについて、中国不動産バブルの背後で地方政府が債務問題の危機に直面していると論じた。

 記事は、中国で金融危機が起きる可能性を論じるうえで「危機への導火線」となりうる存在として不動産を挙げ、2015年1月以降、中国の不動産開発投資の伸びは鈍化し続けていることを指摘。特に遼寧省や黒龍江省などでは不動産開発投資が前年比ベースで大幅なマイナスとなっているとしたほか、浙江省や福建省など中国の経済をけん引する省においても伸び率は3%以下まで減速していると論じた。

 続けて、中国の不動産バブルは「弾ける寸前」なのだろうかと疑問を投げかけつつ、不動産バブルが崩壊する前提条件は「需要が供給を大きく下回ること」、「現在の価格水準が買い手が受け入れられる水準を大きく上回っていること」の2点だと主張。中国不動産市場の需給バランスを見る限りでは、不動産価格が急落することは考えにくいとし、需給を理由に不動産バブルが崩壊する可能性は低いとの見方を示した。

 一方で記事は、中国の不動産開発投資の伸び鈍化は「地方政府の債務」に対してリスクとなると指摘し、中国の各省や市、県などの地方政府が莫大な債務を抱えていることを紹介。税金による地方政府の収入は支出を下回っており、各地方政府にとって土地の売却は重要な財源となっていると伝える一方で、土地を売却できたからこそ債務のデフォルト(債務不履行)がなかっただけだと論じた。

 だが、不動産開発投資の減少とともに、地方政府の土地売却による収入は減少傾向にあると指摘し、広東省の一部の市では前年比70%以上も減少したケースがあると紹介。こうした市では債務の返済能力がすでに大きく損なわれているとしたほか、こうした問題は広東省だけの問題ではなく、中国全土で見れば、各省、各市、各県など莫大な数の地方政府が同様の問題に直面しているはずだと主張。地方政府の債務危機はいつ表面化するか分からないとしたうえで、「いつでも危機がぼっ発する可能性がある」と危機感を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)captainimages/123RF.COM)