中国国営通信社・新華社は7日「隠された日本の実力」と題する分析記事を掲載した。経済力、軍事力などで、日本は「極めて高度な実力」を「故意に隠している」と主張した。

 経済については、低成長が続いたばかりか、2015年の政府債務が国内総生産(GDP)の230%になり「他の国ならとっくに破産」と指摘。しかし日本の場合、「国外は今なお日本を評価しており日本円を信用している」と論評した。

 さらに、日本では「政治の基本は右に左にぶれつづけてきたが、経済の基本は変化しておらず、安定し発展しつづけている」と指摘。

 戦後の経済高度成長については、朝鮮戦争やベトナム戦争による「戦争特需」で儲けたが、自らは戦争をしなかったことを重視。「日本は米国に軍事費を提供して、自らの経済発展に有利な前提条件を築いた」との見方を示した

 さらに、日本は戦後になり成熟した法治社会を築き、「法律は神聖なものであり、裁判官は国民の尊敬と信頼を受ける」通念を確立させた。そのため、政界・官界も基本的には清潔と指摘。さらに日本について、最も称賛に値するのは「民に富を蓄えさせ、適切な発展をもたらしたこと」と評価した。

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◆解説◆
 記事は戦後の日本について「政界・官界も基本的には清潔」と指摘したが、実際には繰り返し汚職事件が発生している。問題が特に大きかったのは長期政権を維持した自民党で、「派閥のボスは、子分に政治資金を渡さねばならない」との構造上の問題があった。

 現在までに「政治とカネの問題」の解決を期待して小選挙区制や政党交付金の導入、さまざまな法整備が実施されてきたが、「問題解決」にはほど遠いと言わねばならない。ただし、日本が「腐敗問題」の解決をめざし、“右から左まで”「思想のるつぼ」と言える国会・国政の場で問題解決に向け「莫大なエネルギーを使ってきた」ことは事実だ。

 一方で、中国における腐敗問題は、「日本の腐敗政治家も“裸足で逃げ出す”すさまじさ」とされる。本来ならば「個人の不正な蓄財」を忌み嫌い、個人による政治資金の捻出も必要ないはずの共産党高級幹部に腐敗が蔓延している。

 中国当局が強権的な政治キャンペーンで腐敗撲滅に取り組むことはあるが、効果は限定的で永続しない。また、本格的な「制度改革/構造改革」にも取り組めていない。中国人の目から見れば「日本は基本的には清潔」ということになるのかもしれない。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)