中国メディアの中国商務新聞網は29日、MERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスの感染拡大が続く韓国で旅行業が深刻な打撃を受けていると伝える一方、日本は「想定外の利益を得ることになった」と伝え、日本の旅行業や観光産業が活気に満ちていると報じた。

 記事は、MERSの感染拡大の速度は遅いと指摘、「韓国経済ならびに韓国の旅行業に与える影響もその分、長引くかも知れない」と主張し、MERS終息が見えない韓国への旅行を取りやめ、渡航先を日本に変更する旅行者が増えていることを伝え、中国のクルーズ船も韓国への寄港を避けていると伝えた。

 さらに、韓国で行われる予定だった大規模な展示会や学術会議も相次いでキャンセルや延期となったことを伝え、韓国文化体育観光部の試算として、6月1日から10日までの韓国旅行業の損失額は1221億ウォン(約132億6600万円)に達したと報じた。

 続けて、韓国の旅行業が「惨憺(さんたん)たる状況であることと対照的」に、日本の旅行業は非常に好調だと伝え、多くの中国人が韓国への渡航を取りやめ、日本に渡航先を変更していると指摘。

 一方で、日本の旅行業が活気づいているのは「韓国でMERSが発生したことと直接的な因果関係はない」とし、中国現代国際関係研究院の劉雲氏の見解として「日本が提供するサービスや観光における環境および、円安による割安感は韓国を上回っている」と主張。また、日中関係の改善が進んでいることもあり、「中国人による訪日旅行が盛り上がるのも予想できた」と報じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) tupungato/123RF.COM)