米国の華字メディア「多維新聞」は、ギリシャの債務危機でユーロが暴落した場合、中国経済も大きな影響を受けるとの見方を紹介した。ユーロ圏に投資している企業が多いからという。

 中国企業はコンピューター製造業の聯想(レノボ)が2004年にIBMのパソコン部門を購入したなどの人目を引く事例から、特に目立たない事例まで、世界のさまざまな場所で投資活動を展開している。

 多維新聞はユーロ圏について「キプロスからノルウェーまでの間のあらゆる場所で、中国企業はまだ回収のできていない欧州資産を抱えている」と表現した。キプロスは地中海に浮かぶ南欧の島国、ノルウェーは北欧スカンジナビア半島でも最北端にある国だ。

 多維新聞によると、中国企業はこのところ、投資対象として経済が発展し資源も豊富な欧州に関心を高めていたという。

 中国の李克強首相は6月28日から7月2日にかけて、ベルギー、フランスなどを訪問中だ。フランスではパリにあるOECD本部にも訪れた。ギリシャの債務問題が危機的状況を迎えた29日午後には欧州理事会首脳と行った記者会見で、「ギリシャが(問題を)克服するための一切の懸念や求めに対して、実際の行動で対応する」、「中国はこの事態に対して建設的な役割りを果たそうと望んでいる」などと述べた。

 中国はすでに、ギリシャのインフラ建設、ユーロ債、さらにユーロ経済圏に対しての主要な投資者だ。多維新聞は、「ギリシャ問題で北京(中国政府)が戦々恐々とするのは、ブリュッセル(欧州連合)と同じだ」と表現した。

 また、中国の証券市場はこのところ、極めて不安定な様相を見せている。ユーロが暴落すれば、中国の金融界も大きな打撃を受ける可能性がある。

 また中国は金融面における長期戦略として、人民元の国際化を目指している。そのためには、ユーロが「コケてしまう」などで、国際的な通貨システムが不安定になるのは望ましくないと言える。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)