中国のポータルサイト「新浪網」は23日、「スリランカはなぜ、中国・パキスタンの梟龍戦闘機を購入するのか。ロシア機と比べ適しているから」と題する記事を掲載した。梟龍戦闘機は中パが開発した戦闘機で、パキスタン側からもたらされた「F-16」を参考に、主に中国が開発したとされる。中国側の型番は「FC-1」で愛称は「梟龍」、パキスタンでは「JF-17/サンダー」と呼ばれる。

 スリランカ空軍はJF-17の24機購入を決めたとされる。これまではロシア製の「Mig-27」、同23、29、21、中国製の「J-7」、イスラエル製の「クフィル」を運用してきた。旧型機をJF-17に交換するという。

 スリランカは面積約6万5000平方キロメートルで、北海道よりも小さい。人口は約2000万人。新浪網は、規模の小さな国が西側とロシアという異なる系統の戦闘機を維持すれば、負担が極めて大きくなると指摘した。

 同国はまず、高価な西側戦闘機の保有を断念。さらにロシア製と比較した上で、中国製のJF-17が安価で性能も申し分ないとして、導入を決めたと考えられるという。引き渡しは2017年との見込みとされる。

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◆解説◆
 南アジアの「緊張の火種」になっているのは中印の対立だ。きっかけはインドによるダライ・ラマ14世の亡命受け入れや領土問題だった。1962年には中国軍が奇襲して圧勝した中印国境紛争も発生した。インドの対中不信は決定的になった。

 中国はインドと対立するパキスタンと極めて親密な関係を構築した。「梟龍」開発は、そのシンボルのひとつだ。

 スリランカは印パの対立とは距離を置いている。しかしラジャパクサ前大統領(任期05-15年1月9日)は中国に急接近。中国の支援で大規模なインフラ建設を行い、中国の原潜にとって国外初となる、同国への寄港も認めた。しかし、ラジャパクサ前大統領は15年1月、大統領選に敗北。憲法を修正してそれまで禁止されていた三選を目指したが、強権、独占、インフラ建設などに伴う腐敗が批判されたためだった。

 当選したシリセーナ大統領は中国と距離を置き、インドに接近する外交方針を示している。現在のインドとスリランカに特に大きな対立事項がないことから、「梟龍」戦闘機の導入も「特にインドを刺激する心配はない」との判断によると考えられる。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:CNSPHOTO)