中国メディアの中国経済時報は21日、中国とドイツがこのほど共同で鉄道に関する新素材や軽量化技術に関する研究センターを設立したと伝え、「製造大国と製造強国が手を組んだ」と主張する一方、世界最先端の鉄道技術と中国高速鉄道には「まだ一定の差があることを認識すべきである」と論じた。

 記事は、中国の車両製造大手である中国南車とドイツのドレスデン工科大学がドイツ国内に研究センターを共同で設置したと紹介。さらに、ドイツでは工業のデジタル化を進める「インダストリー4.0」が進められ、中国では2025年までに製造業の高度化を目指す「中国製造2025」が打ち出されたことを挙げ、研究センターが設置されたことは両国の工業分野に大きなビジネスチャンスをもたらすものと論じた。

 さらに、中国高速鉄道は世界の市場でドイツ、フランス、日本などと競合関係にあることを伝え、ドイツのシーメンスは技術面で優位な立場にあると指摘。さらにシーメンスの関係者が「中国高速鉄道にも総営業距離が世界最長という強みがある」と述べたことを紹介する一方で、一部専門家からは「中国高速鉄道が全面的に他国の高速鉄道を超えるのは短期的には困難」という指摘があると伝えた。

 また記事は、高速鉄道がもたらすメリットは「非常にわかりやすい」としながらも、中国高速鉄道の技術に対しては「常に称賛と疑惑がつきまとう」と紹介。中国はあくまでも自主開発であると主張し、知的財産権も所有していると主張しているが、「国外からは違った指摘がある」ことは事実と伝え、業界関係者の話として「国外から自主開発という主張に対して指摘が相次ぐ背景には、中国にはまだ他国と差があり、解決すべき問題があることを示すもの」と論じた。

 続けて、中国工業情報化部装備工業研究所の左世全所長の話として、中国高速鉄道に存在する問題は、成熟した独自規格を打ち出せていないことだと伝え、「統一された技術プラットフォームを構築し、完成させることが急務」であると伝えた。また、一部の技術は今なお国外に依存していると伝え、「基幹技術および基幹部品の製造において、中国は相対的に弱い」と紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)  Yang XianHong/123RF.COM)