中国人向けに、「日本産」として1キログラム当たり300元(約5775円)で販売されていた米が、実際には中国産で、一般には1キログラム6元(約115円)の米だった疑惑が出てきた。新京報網などが報じた。

 日本を訪れた中国人が「日本産」と信じて買った米の包装には「日本産」、「ひとめぼれ」などと書かれている。インターネットでは「中国産米と見た目が同じ」として、産地偽装を疑う声が出た。

 中国では、通販サイトでも「日本産米」が売られている。価格は5キログラム入りの包装で1000-1500元(約1万9250-2万8880円)程度だ。日本から中国への米輸出は2014年実績で160トン。まだ少ないが、中国で日本産米が売られているのは事実であり、日系のネットショップでも扱われている場合がある。しかしインターネットで販売されている“日本産米”も、「多くが中国産ではないか」と疑う声が高まった。

 「日本で中国人向けに日本産米として販売されていたが実は中国産」だった米を輸出したのではないかとの指摘があったのは、遼寧省盤錦市にある農業法人の盤錦東華農業有限発展公司だ。

 同社社長は「地元産の『ひとめぼれ』を、注文に応じて日本に輸出している」と説明した。ただし、日本で中国人向けに売られていた「ひとめぼれ」が同社が輸出した米であったかどうかについては「確認のしようがない」と述べた。

 また、日本における販売については同社に直接関係がないとの考えを示し、「確認する責任もない」と主張した。同社が販売する「ひとめぼれ」の中国国内価格は、1キログラムあたり6元(約115円)程度という。

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◆解説◆
 中国では、日本で開発された農産物が多く生産されている。米以外には、「大久保」(桃)や「富士」(リンゴ)が有名だ。

 日本側が“援助”の一環として、栽培技術などを熱心に指導したことで日本の品種が中国で普及したケースもある。

 中国では遼寧、黒龍江、吉林の東北3省の米作を普及させたことを、自国の「朝鮮族」の功績としているが、実際には満州国時代に日本に併合されていた朝鮮から農民が移住して栽培したケースがほとんどだった。

 日本の農民も満洲には多く移住した。日本における余剰人口への対策としての「棄民政策」だった。土地を奪われた漢人農民からは恨まれることになり、「朝鮮人農民が日本人と同一視され襲撃された。(関東)軍が出動して保護した」との記録も残されている。(編集担当:如月隼人)(写真は上記記事を伝える新京報網の頁キャプチャー)