中国国営放送の中国中央電視台(中国中央テレビ、CCTV)が世界消費者権利デーである3月15日に放送した「3・15晩会」で、東風日産、上海大衆、ベンツなどの特約店の修理業務で、消費者の権利を損ねる行為があったとの指摘があった。修理依頼のあった自動車の問題がない部分にも「故障があった」として高額の修理代金を請求していたという。

 「3・15晩会」はCCTVが政府関連部門と中国消費者協会の共同で、1991年から3月15日に放送している特別番組。毎回、さまざまな企業が「消費者の利益を損ねる行為があった」として批判される。

 中国の自動車ディーラーは自動車販売(Sale)、部品販売(Spare parts)、アフターサービス(Service)、情報提供(Survey)を行う店が一般的で、4S店と呼ばれている。自動車メーカーごとに系列化されているが、同番組によると東風日産、上海大衆(上海フォルクスワーゲン)、ベンツの系列店で問題があったという。

 番組では、「長年にわたり自動車修理業に関係してきた」と名乗る人物が、「一部の4S店では、小さな故障も大きな故障と偽り、故障がなくても大きな故障と称する」と述べた。小さな部品の交換で済む場合にも、大掛かりな修理が必要と、消費者をだましているという。

 番組では、故障がないと確認した日産ブランド車の点火プラグを1つ断線させた。再びつなげばエンジンの異常振動が発生しなくなることをさらに確認し、同自動車を4S店に持ち込んだ。4S店は3カ所の修理または清掃が必要と主張した。他の地方の日産系列4S店でも試したが結果は同様だったという。

 上海フォルクスワーゲン、ベンツ系の4S店でも同様の対応をされた。「極めて簡単な問題」がある自動車を4S店22軒に持ち込んだところ16軒で、不必要な修理が必要と言われたという。

 2014年放送の「3・15晩会」では、ニコンのデジタルカメラ「D600」が欠陥があると指摘された。翌日には中国当局が販売停止を命じており、同放送に対応した動きとみられている。

 なお、東風日産は同放送終了後の15日深夜、謝罪のコメントを中国版ツイッター・微博(ウェイボー)に投稿している。(編集担当:如月隼人)(写真は東風日産が15日、微博に投稿した謝罪の画面キャプチャ)