中国の大手ポータルサイト「捜狐」はこのほど、「日系自動車を罵倒する“愛国者”の心理状態を見る」と題する記事を掲載した。「日系車は安全性に欠ける」との主張を批判して、習近平国家主席も視察の際に日系車を利用すると反論した。

 記事は、生活に苦しむ若者が、米国や日本に怒りの矛先を向けることを批判。「苦しい現状の改善には、自分自身の努力が必要と知れば、自分と愛する人の生活はもっとよくなる」と主張した。

 中国では、時期によって波があるものの、“愛国者”らによる日本製品ボイコットの声が続いている。最近では、日系車に対する反発をあらわすために「安全性に欠ける」と“理論武装”するケースが目立つようになった。記事は「車好きだが、車を知らない。日系車以外の主流ブランドの洗脳を極めて容易に受けた」と論じた。

 記事は、有毒物質が混入した粉ミルクを販売して処罰され倒産してしまった企業があると指摘。一方で、トヨタは世界的にも最も尊敬されている企業のひとつであることを説明し、安全性の低い車を売るという「自らのブランドを玩具にする行為」は考えられないと主張。仮に、(社内の個別部門が)独断でそういうことをした場合には「役員会や株主にどのように言い訳をするのか?」と指摘した。

 文章によると、米国向けと中国市場向けの日系車では、車内の居住性において違いがある。しかし「いずれも安全関連の法律に合致している」と説明。さらに、「日系車が安全でないというなら、解放軍や武装警察隊がトヨタのプラドやランドクルーザーを大量に使っているのはどうしてなのか? 中央(政府)の指導者が民情を視察する際に、基本的にはコースターを使うのはなぜなのだ?」と指摘した。記事は、習近平国家主席が視察先の広東省深セン市で、日系自動車に乗る写真も掲載した。

 記事は、中国には日系自動車を買った人を「裏切り者」という風潮も存在すると指摘。「実際には自分が自動車を買う番になれば、日本車を買う」と皮肉った。

 さらに、「私はあなたが日本車が嫌いである権利を尊重しよう。あなたも、私が日本車を好きである自由を認めねばならない。それこそ、文明社会を維持する正常は思考だ」と主張した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) Sergey Sergeev  /123RF.COM)