中国メディア・財新網は6日、中国版ツイッター・微博上で「トヨタが水素燃料電池の特許を無料開放」と題した記事を掲載した。

 記事は、同社が水素燃料電池の特許技術約5680件を開放する予定であると発表したことを紹介。特許技術には水素燃料電池ユニット、高圧水素タンク、燃料電池システムソフトウェア制御、水素ガス生産・供給にかんする技術が含まれ、燃料電池自動車にかんする特許は2020年まで、水素ガスの生産と供給関連特許については永久に無償提供すると伝えた。

 このニュースを知った中国のネットユーザーからは、同社の発表を称賛するコメントが多く寄せられた。賞賛は「トヨタのこういう精神はあっぱれだ。みんなにとって良いことこそが、本当に良いことだ」、「この懐の広さ、素晴らしい……」、「世界の良心だ」、「トヨタはまた一歩先を行った」などといった言葉によって示されている。

 一方で、「これは、他社による別のエネルギーを使った車の開発を阻止し、みんなに水素燃料を使わせるためだ」と分析するユーザーも。また、2010年の上海万博で展示済みの技術であり、取り立てて有用なものではないという意見もあった。

 ともあれ、水素燃料電池自動車普及のために自らの技術を広くシェアしようとする同社の姿勢に対して純粋に心を打たれた中国ネットユーザーは多かったようだ。ビジネスである以上、何らかのリターンの狙いがあると考えるのは不自然ではあるまい。それは彼らも承知のはずだ。ただ、自分の利益のことばかりでなく、もっと広い目で業界や社会、世界を見る姿勢を持っていることに、感銘を覚えたのだろう。

 ところで、この件に対して「BYDがこっそり笑っている」など、中国国産メーカーにとって朗報であるという意見を残すユーザーが複数いた。その心は「これからはパクっても訴えられなくて済むね」とのことだ。(編集担当:近間由保)(イメージ写真提供:123RF)