中国では、毎年7月1日ー8月31日が小中学校の夏休みです。近年、子ども連れの海外旅行が盛んに行われています。その理由は、子どもの視野を広げるためにいち早く外国の文化に触れさせ、体験させたいからです。経済的に余裕のある家庭は、夏休みを利用して家族で楽しめる海外旅行を選びます。

 日本政府観光局が発表したデータによると、2014年上半期の訪日中国人観光客は、前年同期比88.2%増の100万9200人に達したそうです。夏休み中のデータは未発表ですが、例年のデータから見れば7、8月は訪日のピークです。日中間の政治、経済の緊張が続く中、観光業は静かに回復しているようです。

■中国人の子どもを連れて海外旅行、なぜ日本なのか?

 旅行先の選択肢がたくさんある中で、なぜ日本を選んだのか? そして、子どもに何を見せたいのか? 実際に日本に行ってみてどんな感触を得たのか? これらの疑問に興味をもち、日本の旅から戻ったばかりの3組の親子にインタビューしてみました。

 3人のお母さんはいずれも30代後半。Aさんは民間企業のCFO、Bさんは国家公務員、Cさんは大学の助教授。いわゆる「働き盛り」の世代で、消費を牽引する主力です。今までお母さんたちは、趣味、美容、海外旅行等、「自分への投資」に力を入れていましたが、子どもが9、10歳になり、そろそろ子どもの教育に重心を移し始めています。今回の子ども連れの海外旅行は初めての経験です。

■Q1.なぜ最初の子ども連れ海外旅行に日本を選んだのですか?

 第1に、子どもの体力から考えると、飛行機に乗れる時間はせいぜい5時間までです。まずそういった理由で旅先は日本、東南アジアに絞られます。タイやインドネシアなどのリゾート地は確かに人気がありますが、最近、安全面は非常に心配です。この点でも日本は1歩リードです。

 次に、日本のパッケージツアーは価格競争が激しく、値段がどんどん下がっています。手ごろな値段と、良いサービスは魅力的ですね。

 例えば、最もスタンダードなプランは、東京から入り、箱根、富士山、伊豆、京都を経由し、大阪から帰るという5泊6日のツアーです。1人当たり6000元-7000元(約9万6000円-11万2000円)、中国国内での遠方への旅行と変わりません。

 また、私たち自身は、以前日本へ旅行したこともあります。正直なところ、日本の自然や景色にそれほど期待していません。しかし日本人の自然を大切にする姿勢、礼儀正しさ、行き届いたサービスにはとても感心しました。当然、子どもにも体験させたいのです。

 そして、子どもたち自身にも、日本に行きたいという希望があります。アニメーションを通じて「日本」という国を知り、そして好奇心を抱いています。子どもたちは自分の目で日本と言う国を確かめたいのです。(つづく)(執筆者:薛 晴 提供:中国ビジネスヘッドライン)