英国のザ・エコノミスト(ウェブサイト版)は9日、韓国の文化産業「韓流」が世界で一世を風靡した理由について探る記事を掲載し、背後には韓国政府の後押しとブームを作り出すための仕掛けがあったと主張した。中国メディアの参考消息が11日付で報じた。

 記事は、今や韓国は日本を超えてアジアの流行を生み出す存在だと主張。さらに、韓国系米国人の女性記者による取材に基づき、「ある程度の水準であれば、流行やクールな存在というものは作り出すことができる」と伝え、韓流は自然発生的なものではなく、人為的に作り出されたものとの見解を示した。

 韓流が生まれた背景として記事は1997年に起きたアジア通貨危機を挙げ、当時の金大中(キム・デジュン)大統領がアジア通貨危機によって露呈した韓国経済の弱みに対する教訓として、IT産業および映画や音楽といったコンテンツ産業の発展を掲げたことを紹介。

 さらにアジア通貨危機によって多くの企業が倒産に追い込まれたほか、合併を余儀なくされたとする一方、サムスン電子もアジア通貨危機をきっかけに事業の改革を行い、今や韓国を代表する企業に成長したと紹介。続けて、「97年の通貨危機がなければ、この10年にわたってアジア各国を席巻している韓流文化も生まれなかった」と論じた。

 続けて記事は、韓国の音楽業界では歌手がデビューするまでに数年間もトレーニングを積んでいることを紹介。そうした音楽業界の背後には韓国政府の支持があるとの見方を示し、韓国政府は2005年に音楽産業の発展を目的に10億米ドル(約1022億円)を拠出していると伝えた。

 また、女性記者が韓流ブームの背後の仕掛け人に対する取材を行ったことについても記事で取り上げており、「フランス各地でフラッシュモブを仕掛けたり、K-POPのコンサートを行ったりしている」と伝え、やはり韓流ブームは人為的に作り出されたものと論じた。一方で記事は、日本がクールジャパン戦略を推進していることを指摘、韓国の成功例を模倣していることこそ、「日本文化の影響力が弱まっていることを示す証拠だ」と伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)