日系自動車はかつて中国市場で20%以上のシェアを獲得していたが、日中の政治的な冷え込みによってシェアも急激に落ち込んだ。香港メディアの鳳凰網は4日、自動車アナリストの易新氏の見解として、「日系車は中国市場で政治的問題による影響を回避することは不可能だ」と論じる記事を掲載した。

 記事は、新車の「投入周期」が長すぎるという消費者やメディアからの批判に対し、各日系自動車メーカーは相次いで新車を投入し、さらに業界内で現地化が足りないとの批判についても対応を進めるなどの各種対策を行ってきたことを紹介した。

 続けて、中国汽車工業協会の統計データを引用し、2013年における中国での日系車の販売台数が293万台を超え、市場シェアが15.6%に達したことを紹介。さらに14年4月においてトヨタや日産、マツダの販売台数が前年同期比で10%以上も増えたとし、「日本企業の努力に対し、市場が応えた」と論じた。

 一方で、記事は日系車の販売が増えようとも中国市場で再び20%以上のシェアを獲得することは極めて困難であると主張。12年に表面化した尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題以降、小型車市場、中型車市場、さらに高級車市場ではドイツ車や米国車、韓国車によってシェアを奪われており、挽回は難しいとの見解を示した。

 さらに、日系車が再び20%以上のシェアを獲得できないもっとも重要な理由として、記事は「日中の政治的な溝」を挙げ、日系メーカーには政治的な溝を乗り越えることができないと主張。

 「中国人消費者は理性的になりつつあり、政治問題によって日本製品の排斥や日系車の破壊などが再び起きる可能性は低い」としながらも、安倍晋三氏が首相となってから日中関係は「氷点下」まで冷え込んだと論じた。

 続けて、日中関係の冷え込みを受け、中国人消費者の日本ブランドに対する好感度も必然的に低下していると主張、「選択肢が多いなか、中国人消費者たちはあえてリスクを犯して日系車を購入する必要がない」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)upperkase/123RF.COM)