日本経済に悲観的な見方を示し続けてきたことで知られる、米ヘッジファンドのヘイマン・キャピタル・アドバイザーズのカイル・バス(Kyle Bass)氏はこのほど、ニューヨークで行われた投資カンファレンスで再度、日本が財政危機を解決できるか懐疑的な見方を示した。

 また、バス氏は中国経済についても言及し、「中国の経済成長率は予想よりもはるかに落ち込む可能性がある」と指摘した。老虎財経が5月27日付で報じた。

 バス氏は日本円について、具体的な時期は言及しなかったものの「大幅に円安へと振れるだろう」と予測。さらに中国経済については「中国の銀行は不良債権の負担が大きすぎる」と指摘し、記事はバス氏の見方として、「中国経済は減速しているだけでなく、経済そのものが萎んでいる」と伝えた。

 続けて、中国銀行業の資産総額が現在、国内総生産(GDP)の約3倍にまで達していることを取りあげ、「銀行の貸し出しが増えたのは建設業や不動産業と関係がある」と指摘。不動産市場が低迷するなか、中国の経済成長が不動産による牽引である以上、建設業や不動産業に貸し出している資金の収益も落ち込むとの見通しを示した。

 さらに記事はバス氏が「デフレも中国経済にとっての脅威になっている」、「中国のGDPデフレーターは現在、ゼロ以下である」と指摘したことを伝え、中国人民銀行は輸出を増やし、デフレの悪化を避けるために人民元の価値を低下させる措置をとると予測したことを紹介した。

 また、中国の指導者は自国の経済が直面している危機を良く分かっているはずと語ったバス氏は「銀行業に対する調整を行い、経済成長の減速を許容可能な範囲に留めるよう希望する」と主張。

 さらに中国の指導者ならば「それができるはず」と述べる一方で、「中国の経済成長率は人びとが予想するよりはるかに落ち込む可能性がある」と論じた。

 バス氏は中国経済の減速について、「災難どころか、世界全体に最悪の事態をもたらすかもしれない」と予測する一方で、中国株の空売りについては「おすすめしない」とした。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)