日本システム技術 <4323> が2014年5月12日に発表した2014年3月期連結決算は、売上高108億28百万円(前期比6.8%増)、経常利益4億74百万円(同33.2%増)と、大幅な増益を達成した。企業のシステム投資への意欲が高まってきたことを背景にソフトウェア事業が伸長。また、電子レセプト自動点検システム「JMICS」などの医療ビッグデータ事業が成長した。15年3月期は、大学業務パッケージとしてトップシェアの「GAKUEN」の機能強化やスマートフォンアプリなどの新分野の成長加速によって一段と事業成長をめざす。

 ソフトウェア事業は、流通・サービス、製造業からのシステム受託開発が堅調に推移した他、金融業界向けの情報統合パッケージ「BankNeo」が伸びた。特に、「BankNeo」についてはタブレットを使ったCRM(顧客管理)業務のサポートシステムに大手金融機関からも引き合いを得ているため、15年3月期に向けて拡大が期待されている。

 また、「JMICS」は、診療報酬明細書(レセプト)の自動点検・分析システムとして2010年にサービス開始。総契約数は健康保険組合などを中心に50保険者以上にのぼっているが、2013年10月から点検事業会社向けにもクラウドサービスを開始。売上を大幅に伸ばした。

 なお、2006年9月にリリースし、全国の約340大学で導入実績のある学校業務改革パッケージ「GAKUEN」は、競合製品の台頭などによって成長性が低下してきたが、2013年5月にリニューアルした「EXシリーズ」をリリース。さらに、2014年4月には教員が学習コンテンツを自作して学生に公開できるなど、本格的なLMS(eラーニングシステム)製品「EduTrack」を投入し、教育系の機能強化によって成長力の回復を図っている。

 加えて、2013年5月に中国浙江省の湖州師範学院と大学情報化に関する協定を締結するなど、2012年7月にSafeNeeds、桂林安信軟件のM&Aによって中国語圏での開発拠点を得たことに続いて中国市場の開拓を着実に進めている。すでに、「GAKUEN CHINA」として2013年12月に中国国内の大学にも導入が決定した。中国は大学への進学率が20%台と、今後も長期的に大学進学者の増加が見込まれる他、4年制大学が2000校以上も存在するなど、未開拓な巨大市場として期待される。

 一方、一般コンシューマー向けとして「京都禅寺巡り」、「姫路城下町スタンプラリー」、「ビワイチ(滋賀県観光案内アプリ)」など、Androidアプリの開発も順調に進展している。

 2015年3月期は売上高119億円(前年度比9.9%増)、営業利益5億25百万円(同22.8%増)、経常利益5億55百万円(同17.1%増)、当期純利益2億90百万円(同4.0%増)の増収増益を見込んでいる。

 同社の代表取締役社長執行役員の平林武昭氏は、「JASTは、あくまで“自然体”をモットーに、お客様に最も喜ばれる役に立つシステムを構築するということに、技術者として誠心誠意やってきた。この結果、完全独立系であることも強みとなり、“JASTに頼めば、大概のことは何とかしてくれる”という信頼を得て、今日の成長につながっている」と語る。
 
 また、人材採用についても、金融機関向けの「BankNeo」の拡大等で技術者不足の状態になっているためキャリア採用を積極化。新卒者に向けては、「“やりたいこと”“面白そうなこと”を自由に選ぶ為に、当社はどのメーカー、ユーザー、資本系列にも属さない完全独立型の技術者集団会社として、自由度をとても大切にしています。自動車好きの人が様々な車に乗ってみたいのと同じく、当社のComputer Fellowには多種なコンピュータ、ソフト、業種業務を開発する多様なフィールドが用意されています。」(平林氏)と自由な発想で自己実現をめざす意欲的な学生の応募を呼びかけている。 (編集担当:八木大洋)