中国誌の中外管理は5日、中国経済が抱える真のリスクは、経済成長の鈍化ではなく、改革が実行されないことや過剰な生産能力と増える企業債務、そして不動産業の調整局面にあると論じる記事を掲載した。
 
 中国国家統計局が4月16日に発表した2014年第1四半期の国内総生産(GDP)成長率は7.4%にとどまり、13年第4四半期の7.7%からわずかに下がった。一部の投資銀行が成長率は6.0%にまで落ち込むと推測していたことに比べれば良い数字ではあったものの、記事は「それでも中国経済が下振れする懸念を払拭できる数字ではなかった」との見方を示した。

 中国の李克強首相は13年11月、安定した労働市場を保たせるためには7.2%の経済成長率の確保が必要だと語っており、そうした意味では14年第1四半期の7.4%という数字は及第点にあたる。だが記事は「中国経済の真のリスクは経済成長率ではない」とし、3つのリスクを挙げた。

 1つ目は「改革が実行されないリスク」だ。中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)で壮大な改革計画が立てられたものの、記事は「改革が実際に実行されるかどうかが民間の投資を大きく左右することになる」と指摘した。

 2つ目のリスクは、「過剰な生産能力と企業債務」だ。中国の債券市場で初めて債務不履行(デフォルト)に陥った太陽光発電関連メーカーの超日太陽をはじめ、一部企業の債務問題はすでに顕在化している。

 3つ目のリスクは、「不動産市場の調整局面」というリスクだ。14年第1四半期のデータを見ると、住宅販売額・販売面積・新規着工面積のいずれも減少しており、中国では不動産がマクロ経済と密接に関係していることを考えると、不動産市場の調整がマクロ経済にマイナスの影響を及ぼしかねないことに注意すべきだと指摘した。

 記事は、「中国経済が崩壊の危機に直面しているわけではない」とする一方で、一連のリスクが連鎖的に顕在化する可能性があると指摘。これらのリスクを解決するためには、「一時的な刺激策ではなく大きな改革が必要」と主張、「最後のチャンスとは言い過ぎだが、残された時間はかなり少ない」と警鐘を鳴らした。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)