M&Aキャピタルパートナーズ が2014年4月30日に発表した2014年9月期第2四半期決算は、売上高が10億77百万円(前年同期比275.3%増)、経常利益5億76百万円(同425.3%増)と飛躍的に伸びた。同社代表取締役社長の中村悟氏(写真)に、事業の現状と今後の展望について聞いた。

――第2四半期決算は、半期で前年通期の収益を達成するほどに勢いのある決算になりました。この好調の要因は?

 2013年11月に株式を上場したことによって、当社への信頼感が高まったという効果が大きかったと感じています。M&Aに関して当社に直接お問い合わせをいただく件数が大幅に増えました。また、当社主催の大型セミナーへの来場者数、また、会場における相談件数なども格段に増えました。

 今第2四半期決算では、6カ月累計のM&A成約件数が23件となり、前年通期の21件を上回りました。相談件数の増加が契約件数に直結しています。これは、期初の想定を大幅に上回るものでした。このため、4月1日には通期の業績予想を上方修正し、通期の売上高15億41百万円(前期比33.2%増)、経常利益7億6千万円(同26.7%増)としていますが、下半期の業績は保守的に予想しています。

 そもそも日本におけるM&Aは、事業承継を中心に大きな需要があると感じています。たとえば、近年、帝国データバンクが調査したところでは、国内企業で社長の年齢が60歳を超える企業は、全体の51.8%となり、しかも、社長が60歳以上の企業で後継者がいないという企業が過半数を占めるということです。

 日本の株式会社は250万社といわれますが、その4分の1が60歳以上の社長で、かつ、後継者がいないということになります。さらに企業の4割が黒字企業といわれますので、約25万社が黒字経営なのに、事業承継に課題を抱えているということになるのです。M&Aの件数は年間2000件程度ですから、まだまだ大きなニーズがあるといえます。

――そのような中で、御社の強みは?

 当社は基本合意契約を締結するまでは、お客さまに費用負担が一切発生しない手数料体系にしています。一般に、M&A仲介事業者は、まず、着手金や企業価値算定にあたって手数料が必要となります。企業のオーナーにしてみれば、実際にM&Aが成立するかどうかわからない段階から、手数料を支払うことには抵抗があると思います。このことが、日本でのM&Aの普及を妨げていると感じていましたので、当社は無料にしました。

 また、一般にM&Aが成立した時の成功報酬(手数料)は、株式価値に負債を加えた総資産をベースに一定の料率をかけて算出されるのですが、当社では株式価格を基準にして手数料を計算しています。実際にオーナーが受け取るのは株式を売却して得る対価だけですので、当社の手数料体系の方が、オーナーの方々の納得性が高いと評価していただいています。

――今後の成長戦略は?

 株式を上場するにあたって向こう3年間で、毎年、コンサルタントを前年比25%増、そして、成約件数を20%増にするという目標を掲げました。コンサルタント数は、3月末で22名と前年同期比で6名増となりました。引き続き積極的に人材を採用し、拡大する需要に応えていきたいと思います。

 また、企業オーナーを対象とした大規模セミナーを年3回のペースで行っていますが、これを、地方都市でも開催したいと考えています。直近では6月10日に、オリックス会長・グループCEOの宮内義彦氏をゲストスピーカーに迎え「経営者のための事業継承・M&A活用セミナー」を東京・秋葉原で開催する計画ですが、このようなセミナーについても、今後は東京・大阪・福岡で開催するなど工夫していきたいと考えています。この4月には本社を東京駅に近接するビルに移転し、地方から相談に来られる方々にも便利になりました。

 さらに、銀行や証券会社などの金融機関や、会計事務所・税理士事務所などとの提携にも力を入れていきたいと考えています。実際に上場後、全国の地銀・証券会社・会計事務所からの提携の話も増加しております。事業承継は、企業オーナーの抱える重要な経営課題ですので、提携先の顧客企業がM&Aを活用しようと考えられた場合、当社のコンサルタントがご相談に応じるという連携ができればと考えています。(取材・編集担当:徳永浩)